VBP的臨床推論

価値に基づいた診療(Values Based Practice: VBP)を学ぶ

応用:臨床推論

治療における臨床推論②

前回は治療内容を決定するまでの大まかな推論プロセスを見てきたが、実際の現場では決定した治療やマネジメントを開始したあとから、再度情報収集や整理をし、鑑別診断や重症度、治療内容を吟味しなおすことがある。TLC modelで言い換えると『介入と評価の過…

治療における臨床推論①

しばらく期間が空いてしまったが、臨床推論(clinical reasoning)についての基本的な理論の話の続きとして、「治療における臨床推論」について前回までの復習と一緒に見ていこう。 まず、前々回の復習になるが、臨床の流れとして、①診断 → ②介入(治療・マ…

救急診療と「治療・マネジメントも含めた臨床推論モデル(Three-Layer Cognitive Model)」

本ブログで以前、ご紹介した「治療・マネジメントも含めた臨床推論モデル(Three-Layer Cognitive Model)」と救急診療との関連について論じたい。 臨床推論は、一般外来などでの病態の安定した患者の鑑別診断を中心として議論されることが通常であったと思…

治療・マネジメントも含めた臨床推論モデル:Three-Layer Cognitive Model

まずは、前回の復習をしてみよう。 臨床推論の定義は、臨床推論の定義は「患者の生じた健康問題を明らかにし、どのような対応をすべきか意思決定するために、問題点を予測し、論じること」であった。すなわち、患者の臨床問題の解決が、臨床推論の核となる。…

臨床推論入門(二重過程理論:dual process theory)

今回からは論点を臨床推論(clinical reasoning)に移し、その基本的な理論を学んでいきたい。 まず、臨床推論における二重過程理論(dual process theory)を概説する。この理論は、直感的なアプローチ(intuitive approach, System1とも呼ばれる)と分析的…