VBP的臨床推論

価値に基づいた診療(Values Based Practice: VBP)を学ぶ

各論2: 専門職同士の関係性に関わる2つの側面

多職種チームワーク

前回までVBPにおける専門職同士の関係性に関わる2つの側面のうちの1つ目、当人の価値中心の医療を4回シリーズでご紹介した。今回は2つの側面の2点目、多職種チームワークを概説する。これはVBPの10のプロセスの6段階目に位置付けられている。 近年、多職種連…

当人中心の診療のpart4 〜完結編〜

これまで、当人中心の医療について、概論(part 1)、価値の対立が生じた事例(part 2)、その事例の考察(part 3)を論じできた。今回は総括として、この事例で「もしも、当人の価値中心の診療が実践されていたら」を考えてみたい。 根本医師の想い "今日の…

当人中心の診療 part 3 〜「当人」の価値を紐解く〜

今回は、前回の価値の対立が生じた事例について、振り返っていくこととする。 まず、ここで「価値とは何か?」を再度、確認したい。以前の記事「価値とは何か」でもお伝えしたように、価値とは「各自が最も重要、大切だと思うもの、概念」を指す。そこで、こ…

当人中心の診療 part 2 〜価値の対立からディスセンサスへ〜

前回は概論を学びました。 今回と次回、事例を通じて「当人中心の診療」を考えていきます。 根本先生は診療所で勤務する卒後7年目の家庭医。 今日は、学会出張している同期の加地先生の代診で今日は土曜日午前の外来担当。さすがに土曜日の外来は朝から混雑…

当人中心の診療 Part 1

これまでは、VBPの10のプロセスのうち、4つの臨床スキルに焦点を当て学んだ。次のステップとして、専門職同士の関係性に関わる2つの側面が位置付けられ、これは当人中心の診療と多職種チームワークから成る。今回から4回に分けて、当人中心の診療についてご…