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VBP的臨床推論

価値に基づいた診療(Values Based Practice: VBP)を学ぶ

知識

4つの臨床スキル VBPプロセスの10要素

 VBPの4つの臨床スキルの3つ目は「知識」である。特に情報検索を通じて問題解決を図ることを指す。

 中年男性の糖尿病患者の価値について知識を得るために、Pubmedでdiabetesとvaluesの2語で試しに文献検索してみる。37000件の文献にヒットし、ここから、年齢や性別、発表年代でlimitをしていくが一向に現実的な文献数に減らない。しかも、valuesは「価値」ではなく「値(平均値やp値など)」を指しているようである。

 このように、VBPに関連する知識を得るための文献検索は、これまで我々臨床家が習得してきた手法では効率よく行うことができない。VBPではwebサイト上でValue Search Tools(VaST)を紹介し、その具体的手法を示している。特に有用なのは、目的の検索語を「価値フィルター」と組み合わせて検索することである。

 

価値フィルター(注)

1.Attitude* (tw)

2. Perceptions (tw)

3. Qualitative (tw)

4. Coping (tw)

5. Counseling (tw)

6. Cultural (tw)

7. Ethics (tw)

8. Experiences (tw)

9. Interviews (tw)

10. Perceived (tw)

11. Personal (tw)

12. Professionals (tw)

13. QOL (tw) OR Quality of Life (mh)

14. Relations (tw)

15. Respondents (tw)

16. Satisfaction (tw)

17. Staff (tw)

18. Well-being (tw)

19. Adaptation, Psychological (mh)

Nurse’s Role (mh)

21. Social Support (mh)

22. OR/1-21

 

 ただし、価値フィルターを用いても診療に影響を与えうる文献に巡り逢いえるとは限らない。そもそも、価値に関わる研究が希少だからであり、かつ得られた知識は海外の価値に関するものだからである。私見とはなるが、文献検索による知識の獲得はVBP活用の応用編と考えられる。まずは、本ブログや訳書「価値に基づく診療」によってVBPに関する一般的な知識を得ること、そして、現実的な応用性を考えて、医中誌などを用いて看護研究や質的研究を中心に検索すると臨床現場に応用可能な文献に出会えるかもしれない。より深く学ばれたい方には、webサイト(The Collaborating Centre for Values-based Practice in Health and Social care: http://valuesbasedpractice.org)をお勧めしたい。

 

注)tw,mh

Medlineで検索する範囲を限定するために用いるタグの一種。

twはテキストワード、mhはMeSH Termsを表す。

詳細は下記のURLを参照のこと。

http://www.tdc.ac.jp/lib/pubmed/tag.html

https://ja.wikipedia.org/wiki/MEDLINE

f:id:VBP:20160615110750j:plain

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