VBP的臨床推論

価値に基づいた診療(Values Based Practice: VBP)を学ぶ

「ブログVBP的診療推論」のトリセツ

高松でのVBPワークショップの後に、多くの皆様よりVBPの学び方についてご質問頂いておりますので、今回はそのご紹介をさせて頂ければと思います。

 

その1:書籍. 価値に基づく診療.
 VBPのバイブル的な本です。

 なかなか読み応えのある本ですが、読み方のおすすめとしては、

  •  3章の「VBPの概念的枠組み」
  •  末尾の付録A「VBPの概念と重要語句の定義」

 を先に目を通すと、他の部分が読みやすくなるかと思います。

 

その2:本ブログ VBP的臨床推論

1〜2週間の頻度で更新しております。

気がつくと開設して1年がたち、12000回のアクセスを頂いております。

もちろんタダです!。ブログの最下部に「カテゴリー」欄から

1.「導入:価値に基づいた診療とは?価値とは?

2.「基本:VBPプロセスの10要素 (12)

3.「各論1: 4つの臨床スキル (6)

4.「各論1-2:ICE-StAR (4)

5.「各論2: 専門職同士の関係性に関わる2つの側面 (5)

6.「各論3: サイエンスとVBP (3)

7.「各論4: パートナーシップ (1)

8.「応用:臨床推論 (2)

の順に、VBPの全体図(下図)を意識しながらお読み頂くと理解しやすいと思います。

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これらの全てを網羅して診療する必要はなく、VBPプロセス10要素のうち1つでも取り入れることでVBPの実践が可能になると、原著には記載されております。

いつも本ブログをお読み頂き誠にありがとうございます。次回より臨床推論に話題を戻し、更新して参りたいと思います。

 

御礼:第4回 VBPワークショップ (@プライマリケア連合学会 in高松)

去る5/12(金)、プライマリケア連合学会プレコングレスワークショップとして第4回VBP実践ワークショップが開催されました。今回は、模擬多職種カンファランスの事例を新たなものを使用し、医師・薬剤師・理学療法士作業療法士などバラエティーに富んだ職種の皆様にご参加いただき、下記の目標とコンテンツで開催しました。 

ワークショップの目標

  1. VBPの10のプロセスを理解する
  2. 価値の多様性を理解できる
  3. 患者の価値を引き出すスキル(ICE-StAR)の重要性を知る
  4. VBPにおける多職種での議論が有用であると知る

コンテンツ

レクチャー「価値に基づく医療の概要と10のプロセス」 

模擬多職種カンファレンス(前半)

レクチャー「ICE-StAR」

模擬多職種カンファレンス(後半)

FB pageでWSの様子をご覧いただけます。

 

参加者の皆様のご感想

「価値の大切さに気づいた」

「PCCM(患者中心の医療)との違いがわかった」

「多職種による視点の違いが実感できた」

「普段何気なく行っていることに理論があったことが分かった」

 

積極的なご参加、ご議論を頂くともにWSに高い評価も頂き主催者も大変嬉しく思っております。今回は新しい事例を用いて模擬多職種カンファレンス実施致しました。今回得られた改善点をもとにさらにバージョンアップしていきたいと思っております。次回は都内での開催を予定しておりますので、またこちらでご案内致します。

今後も、価値に基づく診療を皆様と一緒に学んでいければと思っております。

いよいよ明後日!! VBPワークシップ(@プライマリケア連合学会:高松)

第8回日本プライマリ・ケア連合学会学術集会プレコングレスワークショップ(Pre-WS14)として、価値に基づく診療ワークショップが開催されます。

事前登録は締め切られておりますが、見学は自由となっておりますので皆様お立ち寄りください。今回よりバージョンアップしますので、過去に参加された皆さまもお楽しみいただけます!

事前登録をお済ませの方は、本ブログの過去の記事を通読頂けるとWSの理解が深まるかと存じます。

  • 日時

2017年5月12日(金)15:00~18:00

  • 会場 

サンポート高松 ホール棟7F 第3リハーサル室

http://www2.c-linkage.co.jp/jpca2017/access/

【開催の目的】
価値に基づく診療(values-based practice: VBP)は、臨床上の意思決定をより系統的に行うために、新たに英国で拡がりつつある方法です。特に複雑事例に対する方針を考える上で、根拠に基づく診療と 両輪で視座を提供してくれます。

このワークショップでは、価値の多様性を理解すること、価値を引き出すスキルを獲得すること、多 職種での議論の重要性を認識することといった目標を達成していただきます。

【概要】

VBP には、1.気づき、2.推論、3.知識、4.コミュニケーション技法、5.当人中心の診療、6.多職種チームワーク、7.二本の足の原則、8.軋む車輪の原則、9.科学主導の原則、10.パートナーシップという10 のプロセスが提唱されています。これらにより、価値の違いに対する相互の敬意を持った関係者によ り、共有された価値という枠組みにおけるバランスのとれた意思決定を行うことがゴールとなります。

このワークショップは、各自の価値を知るためのアイスブレーキング、複雑事例に対する模擬多職種 カンファレンスの2部構成となっています。これらの取り組みを通じて、VBP の意義を理解し、各自が それぞれの現場において多職種カンファレンスを開催する際のヒントを体得していただきたいと願っています。

 

 これまでの様子は、こちらをご覧ください。

 皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

  • オーガナイザー

東京大学医学系研究科 医学教育国際研究センター 講師 大西弘高

東京大学医学系研究科 医学教育国際研究センター 客員研究員 野村理

 

  • 参考学習資料

ブログ:VBP的診療推論. http://vbp.hatenablog.com

Facebook page : https://www.facebook.com/VBPed/

書籍:大西弘高, 尾藤誠司. 価値に基づく診療 VBP実践のための10のプロセス. MEDSI.

  • 書籍の購入は必須ではありませんが、お持ちの場合はご持参ください。
  • ブログはご受講前にご覧ください。